MFPI plotのプログラム

プログラミング

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さて、今回はホントに些細なテーマですが、MFPIというプログラムが複数あって、混乱したので、同じようなことで迷うことのないように書き残しておきたいと思います.

以前、交互作用を示すための方法としていくつかご紹介した記事を書きました.この最後のほうでチラっとご紹介した、MFPIについて、今回改めてまとめてみました.

1.MFPIとは

MFPI= Multivariable Fractional Polynomial Interaction

の略で、連続変数とカテゴリー変数との間の交互作用を図的に表現する手法として用いられています.そして、fractional polynomialとついていることからもわかるように、連続変数である1つの説明変数を変換して目的変数をよりよく説明するような狙いで使用します.

通常の回帰分析では目的変数と説明変数の間は基本的には一次式の関係で結ばれていてそういった関係のことを「線形」と呼びます.

これに対して、fractional polynomialsというのは、2乗項が入ったり、一次式と二次式が混じったりしながら両者の関係を最適化するように式を作ります.

説明変数の1つ以外はすべて調整変数に入りますので、基本的には主役は2人で、X軸に置かれる変数が色々と形を変えて目的変数との関係性を説明します.

このfractional polynomialを使って連続変数とカテゴリー変数の交互作用を表現するのがMFPIという手法なのです.Roysonさんという方が作った方法のようで、Stataにもプログラムを提供してくださっています.https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1002/sim.5813

2.二つの同じ名前のプログラム

ここで混乱したのが、同じ名前のプログラムなのに、職場のPCにいれているプログラムと自宅で仕事するとき用の端末に入れているプログラムが違うものであったということです.

st164のプログラムと、UCLの大学の名前がついていると思われるパッケージが並んでいます.
自宅用PCに入っていた方です
ヘルプ画面を開くとこんな感じ。
こちらは職場のPCに入っていました

困ったことに2つともRoysonさんご本人が作られたんです.

Syntaxが少し違うのがお判りいただけますでしょうか?

*** st164のほうがこちら
mfpi regression_cmd [yvar] [xvarlist] [if] [in] [weight], with(withvar) [mfpi_options]
*** もう一つの方がこちら
mfpi [, mfpi_options] : regression_cmd [yvar1 [yvar2]] xvarlist [if] [in] [weight] [,
regression_cmd_options]

また、実装できるregression commandの種類も微妙に異なります.

前者が、

regression_cmd may be clogit, cnreg, glm, intreg, logistic, logit, mlogit, nbreg, ologit,
oprobit, poisson, probit, qreg, regress, rreg, stcox, stpm (if installed), stpm2 (if
installed), streg, or xtgee

st164

これに対して後者は、

regression_cmd includes clogit, cnreg, glm, intreg, logistic, logit, mlogit, nbreg, ologit,
oprobit, poisson, probit, regress, stcox, stcrreg, stpm2 (if installed), streg, xtreg

後者

です.

前者の方がたくさん入るかな~と思っていましたが、Fine-Gray modelを実装できるのは後者のみですので、個人的には後者の方がよさそうかなと思いました.

3.入れ替え方

st164から新しく別の方のプログラムをインストールしたい場合にはどうしたらよいでしょうか?

これは簡単で、とにかくいつものように”click here to install”を押せばいいです.

すると、

こんな画面になるので、潔く4番を押して更新しましょう.

ということで、競合リスク解析をしたい場合にはこちらが良いと思いますので、参考になりましたら幸いです.

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